サンクト・ペテルブルグ・バレエシアター(K・タッチキン・バレエ)

 バレエの聖地ともいえるロシア・サンクトペテルブルグを本拠に、イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリア、南アフリカほか世界中で公演、絶賛されているサンクトペテルブルグ・バレエ・シアターが、トップ・プリマのイリーナ・コレスニコヴァとともに来日する。

 コレスニコヴァは、名門ワガノワ・バレエ学校出身で、国際バレエ・コンクールでも活躍した実力派。ロシアのプリマならではのエレガンスに加えて、「女優バレリーナ」の異名通りの圧倒的な表現力で、世界のバレエ・ファンを魅了し続けており、過去二回の日本公演でも大成功を収めている。今回の来日公演の演目は、チャイコフスキー作曲の「白鳥の湖」と「眠れる森の美女」。「白鳥の湖」はコレスニコヴァの最も得意とする演目であり、彼女の名声を高めた作品。一方、同シアターの「眠れる森の美女」は日本では初めてのお目見え。ドラマティックな舞台が期待される。

 ゲストとして出演するダンサーは、ワディム・ムンタギロフとデニス・ロヂキン。ロシア出身で現在、英国ロイヤルバレエ団プリンシパルとして活躍するムンタギロフは、いま世界で最も注目されているダンサーの一人。美しいスタイルと、その甘い雰囲気は「王子様」役にぴったりだ。ロヂキンは、ボリショイ・バレエに、コール・ド・バレエ(群舞)の一員として入団後、大抜擢につぐ大抜擢でいまやボリショイ・バレエを代表するダンサーとなった新星。豪快なジャンプ、スピードある回転も得意。最も「旬」な彼らとの共演で、コレスニコヴァは更なる魅力を発揮することだろう。また、今回は劇場の大型プリマ、サモストレーロワが「白鳥の湖」「眠れる森の美女」両作品に主演。さらに、キエフ・バレエのスターとして活躍するデニス・ニェダクも両作品に出演する。次代のスターの活躍にも大いに期待したい。

 サンクトペテルブルグ・バレエ・シアターは、コンスタンティン・タッチキンが1994年に設立したバレエ団。ソ連崩壊(1991年12月)直後、ロシアには多くのバレエ団が誕生したが、そのほとんどは数年後には消滅している。その中で、同バレエシアターは、ロシアで「タッチキン・バレエ」と呼ばれ広く愛され、と同時に世界の舞台に挑戦してきた。サンクトペテルブルグ・バレエ・シアターは、ロシアバレエの伝統を受け継ぐ、しかし新しい時代に誕生し成長を遂げたバレエ団なのである。

 会場:Bunkamuraオーチャードホール

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