テミルカーノフの交響楽団が来日

有名な指揮者で、ソ連の人民芸術家であるユーリ・テミルカーノフが、公演のために来日している。テミルカーノフは自身の75歳を記念するプログラムで、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団の指揮をとる。

ソ連の人民芸術家であるユーリ・テミルカーノフ=アントン・デニソフ/ロシア通信撮影

 初日となる1月24日の公演が行われるのは、東京の「文京シビックホール」。二期会合唱団、ソプラノの森麻季、アルトの坂本朱が共演する。続いて大阪の「ザ・シンフォニーホール」(25日)、横浜の「みなとみらいホール」(26日)、東京の「サントリーホール」(28日と29日)、愛知の「芸術劇場」(30日)、福岡の「シンフォニーホール」(2月1日)で行われる。チャイコフスキーやラフマニノフの交響曲以外にも、日本では初めてとなる、グルジアの作曲家ギヤ・カンチェリの...アル・ニエンテ (...無へ)の交響詩も演奏される。これはカンチェリがサンクトペテルブルクの自身の友人である、テミルカーノフにささげたもの。テミルカーノフはカンチェリの音楽を、特別なタッチでムードを高める印象派絵画のようだと考えている。彼は「聴く人の感覚と感情にうったえながら、不思議な効果をまねいている」という。

 バイオリン奏者の庄司紗矢香もソリストとして登場する。昨年12月に行われたサンクトペテルブルクの第14回国際冬祭り「芸術広場」でも、テミルカーノフの友人として、記念コンサートに出演していた。同じくこのコンサートに参加したピアノ奏者のエリソ・ヴェルサラゼも、2月1日に福岡でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を奏でる。

 サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団は、日本を愛し、また日本から愛されたエフゲニー・ムラヴィンスキーの時代から、この国で定期的に公演を行っている。昨年はソ連の人民芸術家であるアレクサンドル・ドミトリエフ指揮のもと、別の団員が日本で公演を行った。今回の団員が最後に来日したのは2011年。本公演の主催者はジャパン・アーツ。

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