ウラジオ港が今夏にも自由港に

ロシア極東のウラジオストク市は今夏にも、自由港の地位を得る可能性がある。ウラジーミル・プーチン大統領は今月初め、法案を春に採択するための諮問プロジェクトの作業を、加速するよう求めていた。ウラジオストクのイーゴリ・プシカリョフ市長に、自由港について「アガニョーク」誌がインタビューを行った。
タス通信撮影
タス通信撮影

-ウラジオストクに自由港が創設されることで、どのような効果があると期待していますか。

 極めて控えめな事前試算を行ったのですが、自由港に関する法案が可決された場合、2025年までの予算損失は310億ルーブル(現行レートで約730億円)レベル、予算利益は970億ルーブ​​ル(約2290億円)レベルです。

 予算の一部を喪失するというのは、税優遇制度の自然な結果です。そして新参者の到来によって地域経済全体が押し上げられることで、これが補われるのです。

 2034年までには、例えば、予算損失350億ルーブル(約830億円)レベル、予算利益5000億ルーブル(約11900億円)以上と予測されます。当方の予測では、自由港制度が最初の5年間で5万人以上の雇用創出に貢献することになります。

 

 -外資系企業はこの制度にどのように反応するとお考えですか。

 外国人のために、法律についての特別な公聴会をウラジオストクで実施しました。参加したのは日本、インド、ベトナム、韓国、アメリカ、中国を代表する在ウラジオストク総領事です。また、国際企業、日本企業、韓国企業、中国企業を含む40以上の企業の参加もありました。

 全体的な雰囲気として、関心が持たれており、出席者は具体的な問題について質問をし、また提案をしていました。例えば、自由港の統一課税案についての話が出た時、出席者は身を乗り出していました。これは自由港の入居者が収入と支出の差の10%を納税するというものです。また、外国人のためのビザなし制度を導入するという対応にも、強い関心が示されました。

 外国人と交流した経験から知っているのですが、外国企業がロシアに来るのを妨げる大きな要因の一つは、ロシアの労働法なのです。日本領事はこう話しました。「ロシアの祝日や長期休暇をあわせると、年間、休日が2日おきということになります。これに加えて、給与基金から非常に大きな額が差し引かれます。法人税13%、他に30%です」と。自由港の入居者は保険料30%ではなく、わずか7.6%で済むわけですから。これは投資家向けの非常に重要なステップです。

 

-ウラジオストクの自由港計画の一環として、この地域に国際的な病院を展開するという、予期せぬアイデアを発表していましたが、港と外国の病院にどのような関係があるのでしょうか。

 これは非常に重要であると考えています。今日、大勢の人と資金が海外に流出しているという実態があります。困難な病気やケガの多くのケースで、市民は韓国やシンガポールの病院に行くことを好みます。沿海地方だけでも、昨年韓国一国で医療サービスを受けた人の数は7000人を超えました。

 最先端技術を特別な条件でウラジオストクに受け入れれば、市民のコスト(航空券や宿泊施設の料金)を半減させられるだけでなく、ロシアの基準に沿った保険証書の範囲内での治療と、韓国や他の国の基準に沿った高額ながらも優れた治療の選択肢を与えることができます。どこで医療サービスを受けるかという最終的な判断を行うのは市民ですから、このような決定は国の医療に損害を与えるものとはならないはずです。逆に、技術の交換や医師のスキル向上の条件を整えるのです。そして市民には、節約の機会を提供するのです。病院はここにできるのですから、海外に渡航する必要はなくなります。

笠井達彦在ウラジオストク日本総領事のコメント

「このような取り組みを歓迎し、支持する。しかしながら、どう実現されていくのか、はっきりわからない。例えば、密輸の脅威。ロシアの報道によれば、自由貿易ゾーンにかなり大きな領域を含むことが計画されているようだ。かつて自由港のシステムがここで機能していた19世紀末の条件と、現在の条件は違う。現在は鉄道網、自動車道網などがある。このような条件のもとで、本格的に取り組むのであれば、すべての自由貿易ゾーンが柵で囲まれ、外部の道路の境界に税関が設置されるべき。この実現可能性はいかほどか。他にも税制の問題がある。関税だけでなく、租税も免除されるのか。どのような税金のことなのか。どのような種類の商品が対象となるのか。今のところ、これらすべてがよくわかっていない」

 

*記事全文(露語)

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