100年前の新聞 7月第1週

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馬肉ブーム、野外劇場、映画泥棒など

大衆紙「ペトログラード・リストーク」、629 

映画業界の楽屋裏 

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 映画業界にセンセーション!業界の熾烈な競争は頂点に達したようだ。今は、配給会社が秋に見せる映画のストックを貯めている準備期間だが、こうした競争激化を背景に、配給会社の中には犯罪に走る者も出てきた。

 警察はその追跡に成功し、いわゆる“映画の横取り人”の一味を摘発。入念な情報収集の末、16歳の“横取り人”、セルゲイ・ヤイチコフの逮捕にこぎつけた。この少年は、ある映画撮影所のペトログラード支部で働いていた。その供述によると、少年は、同市からのフィルムの貸出・返却の方法に通暁していたという。

 

大衆紙「モスコフスキー・リストーク」、629 

青年スパイの合宿所 

 モスクワ=カザン鉄道当局により、諜報員養成の合宿所として、鉄道協会が鉄道員のために市近郊に取得した風光明媚な土地が提供された。

 このほとんど原生林と言ってもいい松林には、大きな草原がいくつか交錯しており、トウヒ(エゾマツ)が生い茂り、モスクワ川が周縁を流れている。諜報員が講習、実習やゲームをするには格好の場だ。

 講習は内容充実しており、自然観察の散策、諜報活動、レクチャー、救急医療実習、体操、スポーツなどが含まれている。 

 

取引所報知、71 

石炭か肉か? 

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 このほど、物価高騰について話し合う会議が持たれ、報告者の一人が輸送に関する焦眉の問題を提起した。ロシアの鉄道の輸送能力を計算したうえ、彼は、現下の非常時にあっては、石炭と肉のどちらの輸送が大事かと真正面から問うたのである。

 食品としての肉の意義と、産業を動かすのに不可欠な石炭のそれとを計りにかけ、報告者は、石炭輸送の余裕を確保するために、我々は肉は諦めるべきだとの結論に達したが、それは、誰にも奇妙なことだとは思われなかった。

 

ヤロスラヴリ県報知、73 

馬肉ブーム 

 馬肉は食べられているのだろうか?これは、現在の食肉欠乏の状況から当然出てくる疑問である。「然り、食べられている!」と肯定したのは、ヤロスラヴリ市馬屠殺場主任代理のN.ズエフ氏だ。「馬肉の消費量は、最近急増しました。食肉の需要がすごく多いので、馬肉も値上がりしてます。もっとも、今のところは牛肉の比ではありませんけど。第1等級の馬肉1フント(409.5g)は、現在14コペイカですが、つい最近まで8コペイカでした。馬肉の消費増は、もちろん、イスラム教徒が押し上げているわけじゃありません。キリスト教徒の一部が物価高のあおりで、食べるようになったんです」

 

ペトログラード・リストーク、75 

新野外劇場

 ロシアでは、新タイプの野外劇場がどんどん生まれている。この種の劇場を立ち上げる方法は実に簡単。ペトログラードのどこでもいいから、中庭、裏庭に目をつける。そこに厩舎があろうがスケートリンクがあろうが関係ない。過去は誰も気にしない!で、そこに劇場、売店、軽演劇場を建てるのだが、肝心なのはビュッフェだ。それでもう新劇場の出来上がり。簡単そのものだ。

 この手の即席「野外劇場」の一つが昨日オープンした「オリンピア」で、まさに今述べたような簡便なやり方でおっ建てられた。ここの長所は敷地が広いことだが、草も木も生えていない。今ここでは、劇団が陽気なファルス「地上の天国」を上演している。

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