ヤールマルカの特徴は、少なくとも5倍に引き上げられている商品の価格を3分の1に値切る交渉、元気な呼び込みなど、大声での会話や雑音だ。これを嫌がって他の場所にお土産を買いに行くのはもったいない。

ロシアのどこで何を買えばいいかという疑問を解消するために、少し案内をしてみたい。

ここにはおもしろい骨董品もあれば、ロシアでしかお目にかかれない飲み物や食べ物もある。ロシアのお家芸とも言える防寒対策だって”クール”なお土産になる。極寒の中で体を温かく守ってくれる、カッコイイ服なんていかがなものだろうか。

デンマークの女子大生のおすすめ 

デンマークから来た学生のアンナ・マリアさんは、イズマイロヴォ公園のヴェルニサージュ(市場)で、こんな話をしてくれた。「今ヨーロッパでは、ロシアの服や付属品を身につけるのが流行しています。シャープカ(毛皮などの帽子)、プラトーク(ショール)、イヤリングなど、とても素敵なものがあります。シューバ(毛皮のコート)がすごくほしいのですが、一番ほしいのはシャープカです。旅行をする人すべてにここで買うことをおすすめします。今わたしも探しているところです」。

とても温かく、薄く、軽いショールである、オレンブルクのプラトークは有名で、ロシアの手工業の特徴すべてが凝縮されている。最近ロシアで見直され、人気となっているのが、伝統的なロシアのホフロマ模様がほどこされた、色鮮やかなウールと綿のプラトークだ。若い女性が、自分の目の色や髪の色に合うプラトークの柄を念入りに選び、毛皮のコートとコーディネートする。1年前からこの流行が始まったが、とてもおしゃれで美しく見える。

服以外にも、市場ではマトリョーシカや木工品などが人気がある。装飾を目的とした木工品だけでなく、ロシア風のさまざまなスプーン、まな板、フライ返しなど、台所で使える商品は、家庭の主婦にぴったりのお土産だ。

蜂蜜の見本市 

食器はロシアのお土産の中でも特別な位置を占めている。例えば、現在珍品になっているサモワール(紅茶用湯沸かし容器)は、ロシアの日常生活のシンボルだが、現在はほとんどの人がポットを利用している。それでも、テーブルの上に大きな美しいサモワールを置いている家も、まだ存在する。歴史ある陶磁器生産の中心地である、モスクワ州のグジェリ地区の食器も、ロシアのシンボルで、その独特な模様と色で有名だ。

おいしいブリヌイ(ロシア風クレープ)、プリャーニク(スパイス入り糖蜜焼き菓子)、クワス(麦芽、ライ麦、麦こうじの微炭酸発酵飲料)などはロシアらしいおいしい飲食物だ。モスクワでは定期的に、国内各地の蜂蜜を集めた見本市が行われるが、おいしい蜂蜜を試食しながら、丸1日過ごすことができる。ここでは旅行客が、蜂蜜以外にもメドヴーハ(蜜酒)という甘くて弱いお酒を飲んだり、買ったりしている。

モスクワのどこに行けば、実際にこれらを見ることができるのだろうか。

 赤の広場バザール

遠くまで移動したくない人に最適な場所だ。地下鉄テアトラーリナヤ(劇場)駅を出ると、テントに並べられた、マトリョーシカ、シャープカ、プラトークなどのおなじみのお土産が目に入る。長所は、街と観光の中心部であるため、とても行きやすい点だ。クレムリンと赤の広場を観光したついでに来れるし、逆にここでお土産を買ったついでにこのモスクワのシンボルを見学することができる。短所は、一等地に位置しているため、価格が高く、平凡なお土産しか買えないことだ。

 旧アルバート通り

モスクワ中心部に位置する歴史的な歩行者天国で、ライブ音楽を聴いたり、記念に自分の肖像画を描いてもらったり、お土産を探したり、タトゥーを彫ったりできる。長所は、通り自体に長い歴史がある、古くて趣のある場所だという点だ。お土産の種類が豊富で、絵画もたくさんある。短所は、価格が高い点だ。

 雀が丘

ここの展望台は有名な観光名所で、お土産の並べられた売台をいつでも見ることができる。長所は、雀が丘ではリフトに乗ったり、敷地内の埠頭から船に乗ったりすることができることだ。天候が良ければ、モスクワ市全体を展望台から見渡すことができる。短所は、お土産の選択肢が少ないことと、夏でも風が強いことで、冬ならその風の冷たさがことさらに身にしみる。

 イズマイロヴォのヴェルニサージュ

モスクワ東部の地下鉄パルチザン駅近くに位置する、もっとも有名で大きな買物の中心だろう。大きなマトリョーシカ、豊富なソ連時代の品物、絵画など、さまざまな好みに合うお土産が売られている。ここを良く知る人は、簡単に値切りができたり、安い物が変えたりするため、市場の奥深くに入ることをすすめる。長所は、選択肢が豊富だということと、イズマイロヴォ・クレムリンに隣接していること。短所は、中心部から遠い点だ。